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0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

追悼 名和宏




俳優の名和宏さんが亡くなった。

足を悪くされて俳優を半ば引退されていたという話を聞いたことがあるが、近年は介護施設に入られていたようで、なんとも貴重なバイプレイヤーの名優さんを亡くした。

やはり東映ピンキーバイオレンスには絶対に無くてはならない存在であり、「恐怖女子高校」シリーズや「女番長」シリーズ、「徳川セックス禁止令 色情大名」や「エロ将軍と二十一人の愛妾」「好色元禄(秘)物語」に、「不良姐御伝 猪の鹿お蝶」、「狂走セックス族」や「妖艶毒婦伝」シリーズ、「やさぐれ姐御伝 総括リンチ」の呉越同舟のヤクザに、「五月みどりのかまきり夫人の告白」、そして「温泉芸者」シリーズの竿師段平役他などなど、貫禄のある時代劇の悪代官や悪商人、組長役や、権力者や性欲絶倫男の役なんかがなんとも似合う人だった。

かと思うと「最も危険な遊戯」では、逆に居郷というインポの男の役で、松田優作=鳴海昌平に愛人の田坂圭子を寝取られる役を演じたりもしていた。

また、途中で逃亡した女郎に殺されてしまう「子連れ狼 死に風に向かう乳母車」の女衒役などもピッタリだった。

実に個性豊かなワン アンド オンリーな悪役多しの俳優さんとして、やはり際立つ好演を多くの映画で見せていた人だった。

TV時代劇でも安定の悪役ぶりで、数多くの時代劇ドラマを脇で支えていた。

特に現代劇の刑事アクションドラマだが、「大激闘 マッドポリス'80」の「処刑儀式」における、JMの女装した総会屋役はなんともケバケバしくも妖しい怪演で、東映映画でやってるようなぶっ飛んだ悪役をTVでバリバリに演じられてて唸った覚えがある。

まずは日活の俳優になられ、その後、松竹、大映、東映で活躍されたが、若い頃は時代劇映画などの善玉の二枚目俳優で、「呪いの笛」や「赤城の子守唄」、「七人の女掏摸」や「敵は本能寺にあり」の石田三成役などでの好演が印象深かった。

大映で「大魔神逆襲」や、「座頭市兇状旅」の国定忠治役他などで好演され、その後、東映にて「博奕打ち 総長賭博」他などの任侠映画や、上記の東映ピンキーバイオレンス系の作品や、「暴力教室」、「資金源強奪」「日本暴力列島 京阪神殺しの軍団」「若い貴族 十三階段のマキ」、「空手バカ一代」「テキ屋の石松」「暴動島根刑務所」「暗黒街シリーズ 荒っぽいのは御免だぜ」、そして「仁義なき戦い」シリーズ他などで好演された。

「仁義〜」の時は、第1作と「広島死闘編」で違う役の親分役を演じられた。

古巣の日活がにっかつロマンポルノになってからも、山城新伍監督の「女猫」や鈴木則文の「堕靡泥(ダビデ)の星 美少女狩り」などの東映系監督作他に出演されていた。

やはり忘れ難い好演、怪演を残された名優だった。

名和宏さん、ご冥福をお祈り致します。







2018/06/30(土) 00:06:41 R・I・P トラックバック:0 コメント(-)
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