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0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

『アドレナリン』




マーク・ネヴェルダイン ブライアン・テイラー『アドレナリン』再見、

殺し屋のジェイソン・ステイサムは、LAの自宅で睡眠中、メキシコ系マフィアのホセ・パブロ・カンティーロに劇毒を投与される。

劇毒は「ペキン・カクテル」といわれる合成薬物で、アドレナリンの分泌を抑制し、1時間後に心臓停止させる猛毒だった。

医師に相談すると、アドレナリンを出し続ければ死なずに済むかもと言われ、ステイサムはエフェドリン、エピネフリンや興奮剤にコカイン、AEDなどを使い様々な方法でアドレナリンを出し続けながら、ホセを殺そうとLAの街中を探し回るが。




ちょっとコメディ仕立てのハイテンション、ノンストップ殺し屋アクション映画。

原題「Crank」はメタンフェタミンのスラングらしいが、メタンフェタミンとは昔日本で合法だったヒロポンのことであり、それなら邦題は「ヒロポン」でもよかったような気もする。(苦笑)

しかしまあ、この無茶苦茶なテンションにてノンストップで疾走しまくる展開は、昔の石井聰亙(現 石井岳龍)映画そっくりな気がする。

ひょっとして監督のマーク・ネヴェルダインとブライアン・テイラーは石井聰亙の「狂い咲きサンダーロード」のファンではないか?と思えてくるほどに、この映画には全編かっての石井聰亙映画のテンションとテイストとスピード感を感じる。

何なら石井岳龍に、ハリウッドに渡ってもらい、この「アドレナリン」シリーズの久々の最新作を監督してもらいたいくらいだ。

また、ひたすら隙なく展開していくところには、同じ石井でも、石井輝男の「黄線地帯(イエローライン)」の展開すら想起させる。

ジェイソン・ステイサムはこの手の殺し屋役や、ハイテンション、ハイスピードの映画というものに似合うので、飽きることなく楽しめる映画である。

途中、恋人のエイミー・スマートとステイサムが中華街にて人前でHする羽目になる展開などもバカバカしくて石井輝男っぽい。

バカな映画と言えばそうだが、荒唐無稽なアクション映画というジャンルもあるわけだから、そういう意味では、かっての石井聰亙映画のテンションを継承し、バカバカしく疾走しまくり、突き抜けたノンストップアクション映画を実現している、中々に秀作な一篇。 2019/01/29(火) 00:06:33 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)
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